ブラジル脳回転軸 パート3
会社設立から10年の節目を迎えたダースエンターテイメントの代表取締役 浅野克紀。 8時間しか仕事をしないスタイルはどのように生まれ、そしてそのスタイルによって生まれたアイディアは、これからの秋田にどんな驚きをもたらすのだろうか?
本は読まずに、見る
M:Matirog
浅:浅野克紀
M浅野さんは、いつも元気がよくて、趣味が充実しているイメージです!
浅そう見えますか? DIYが好きですよ。
Mお休みの日は何をされているんですか?
浅休日はできれば人に会わないようにしていますね(笑) 携帯の電源もオフにしたいくらいの気持ちです。
Mそうなんですか!? 24時間いつでも行きます! というイメージでした。
やるべき時にグッと集中して仕事をこなし、休みはしっかり取るんですね。だからこそ仕事のパフォーマンスが高いのだと思います。今日、僕は浅野さんに会えるからとテンションが上がって、予定より30分早く到着してしまいましたが、その時に浅野さんの仕事ぶりを拝見して、集中力の高さに驚きました。オレンジの制服が真っ赤に見えましたよ(笑)
浅以前は、ずっと仕事をしていることがカッコいいと思っていたんですが、途中から8時間を仕事の時間と決めたら、8時間しか仕事をしないスタイルに変えました。
プロフィール:
株式会社ダースエンターテイメント代表取締役。
2008年8月8日に会社設立後、各種イベント企画・運営プロデュース、制作業務を行う。
『地元愛』をコンセプトに活動している秋田のアイドルグループ「pramo(プラモ)」や男性ボーカルユニット「VOLOR(ヴァロー)」のマネジメントを手掛ける。また、そのノウハウを生かし、2014年10月には秋田初・発の芸能アカデミー「エンターテイメント アカデミー オブ アキタ」を開講。今までの秋田にはない新しいエンターテイメントの形を創造し、チャレンジし続けている1人である。
M決められた時間内でいかに効率よく仕事をするかを大事にしているんですね。なぜ働き方のスタイルを変えられたんですか?
浅もともと時間の使い方が下手だったのですが、勝間和代さんの「無理なく続けられる年収10倍アップ時間投資法」という本に出会って変えよう! と決めました。
Mどんな内容なんですか?
浅スケジュール帳を月間ではなく週間にして、30分ごとに記載できるものの方が有効的に使えるということと、そのスケジュールに必ずどこかで自分の時間を入れるというものでした。
そうすることで無理なスケジューリングにはならず、尚且つ自分の時間をうまく使うことで、頭の切り替えも可能になる。
これ実践したら本当にうまくスケジュールが立てられるようになりました。
まだまだ勉強中ではありますが。。。
Mよく本を読まれる方だとは思っていましたが、どのようなジャンルを読まれるんですか?
浅最近読んだのはビジネス書ですね。僕の場合、本は読むと言うより、「見る」なんですよ。例えば映画を見たときに、セリフは一つ一つ覚えていませんが、ストーリーのイメージは残りますよね。そのように、本も、読むのではなく「見て」、内容のイメージを記憶しています。以前は、本を活字として読んでいましたが、読み進めるのに時間がかかってしまっていました。でも本を見るスキルを身につけてからは、それまで2時間かけて読んでいた本が、30分で読めるようになりました。面白いのは、時間をかけて読んだ本よりも、見た本のほうが、記憶に残ってるんですよ。
M矛盾しているようですが、短時間で読む方が内容が頭に入っているんですね。
浅実践していくと本を読む面白みも増していきます。本を読みたいと思った時は、特定の本を決めてから書店へ行くのではなく、ランダムに本を選んで複数購入しています。
M元日本マイクロソフト社長、成毛 眞(なるけまこと)氏の著書「本は10冊同時に読め−本を読まない人はサルである!生き方に差がつく超並列読書術−」(三笠書房)
という書籍にも似たようなことが書かれていました。この本では、ジャンルに偏りのない本を、トイレや車の中、リビングなど、場所を分けて置いておき、同時進行で10種類の本を読むことを勧めています。そうすることで、それぞれの本から得た情報をうまく繋げて、新しいアイディアが生まれるそうです。
浅そうですね、本を読むとパッとひらめくことがあります。
M浅野さんは、イメージとして内容を記憶されているので、右脳を使った面白いアイディアが生まれそうですね。
本を読む時間がないという方が多いですが、僕は、本を読まないから時間がないと考えています。本を読めば、時間の使い方が分かるようになったりします。秋田県は読書を推奨していますが、実際は月に1冊も読まない人が大多数だそうです。一番本を読んでほしい大学生でも本を読む人は少なくなっていますよね。
浅漫画を読む人は多いですが。僕はそれはそれでありだと思いますよ。根性は「スラムダンク」から学べますからね(笑)
僕自身、時間がないとは言いたくないんですよ。時間は作るものですから。
M2週間ほど前に“すきかちっ”のオファーを浅野さんにしたので、忙しい方だから無理かなと思いましたが、日時も指定なくご快諾いただいて、そのとき、時間をうまくコントロールされているんだと実感しました。タイムマネージメントができているからこそ、沢山の方との時間を作れるんだと思います。そして、タイムマネージメントできていることで、余裕ができて、新しいアイディアも生まれるのでしょう。
方向転換で付加価値向上
M:Matirog
浅:浅野克紀
M10年の節目を終え、次の15年目に向けてどのように進んでいかれますか?
浅次の15年目を迎えるために、新たに改革を行いたいと考えています。10年の節目を迎えましたので、これまでやってきたことを生かす方法はまだある。今までのことを残すことも大切ですが、新たな方向転換をすることにも目を向けていきます。
M今までやってきた経験を踏まえた上で、変化を起こすということですね。これまでは、芸能を中心として、メディアやイベントで活動されていましたが、それ以外のジャンルへも目を向けるということですか?
浅そうですね。事業として付加価値をつけていきたいんです。今まで、秋田のアイドルグループpramoの芸能マネージメントに専念してきましたが、ひとつのアイドルグループでは、企業としては強くありません。ですので、まずはタレントを増やしたいと考えました。僕の会社はpramoの卒業生がいます。例えば、卒業生の澤井優香(さわいゆうか)住宅メーカー村岡組デザインのイメージキャラクターとしても活躍していますが、このように、それぞれのタレントの強みを生かしていきたいです。
M芸能事務所としても活動していくということですね。
秋田美人をターゲットにした秋田美男「VALOR」
M:Matirog
浅:浅野克紀
Mメンズダンスユニットの「VALOR」も活躍していますが、VALORが生まれた経緯をお聞かせください。
浅秋田と言えば「秋田美人」が、圧倒的に知名度はありますが、秋田県の男性もパワーがあり、頑張っています。秋田の男性は、秋田美人の陰に隠れてしまっているんですよね。VALORを作ったきっかけは、「秋田美男」を表に出せば、秋田美人をターゲットにした、新しい風が吹くのではと考えたからです。
Mターゲットは秋田美人だったんですね!
浅pramoが女性グループでしたので、次は男性グループを作りたかったんですよね。首都圏で男性タレントを扱っているプロデューサーに飲み屋で相談していたところ、その方が「秋田女性のパワーはすごいから、秋田県の女性にファンになってもらえたらすごいよ!」とおっしゃったんです。秋田の女性は、日本で一番パワフルだと言われています。その女性たちをファンにするには、男性グループだ! と思いついたんです。
M発想はシンプルですが、秋田では誰もやっていませんよね。宝石がゴロゴロあるのに、誰も拾わなかったということですね。
浅そうなんですよ。ただ、そのプロデューサーには、「男は難しいよ」と言われました。なぜなら、女性ファンの目は肥えているからです。女性グループのpramoの場合、多少歌や踊りが上手くなくても、ステージ上の演出として受け入れられます。一方、男性の場合は、100%完璧であることが求められ、失敗は受け入れられにくいんですよ。150%の準備を整えて、ようやくお客さんに納得してもらえるため、男性タレントは難しいようです。
Mお客さんに育ててもらうというスタンスではダメなんですね。VALORの二人は武者修行をされていたと聞きましたが。
浅お客さんからの反応を見るためにも、2年ほどストリートライブをさせ、根性を鍛えました。ライブ活動の営業も、自分たちでさせました。ある方が、「男性グループのターゲット枠は、〇〇が空いてるよ」と助言をしてくれたんですよ。それで、そのターゲットを狙って生まれたのが、VALORです。
M今後、VALORはどのように活動される予定ですか?
浅ステージで歌うのはもちろんですが、VALORはボーカル二人のダンスユニットで、それぞれ得意分野があります。椎名裕真(しいな ゆうま)はヒューマンビートボックスが特技で、岡本和磨(おかもと かずま)は、家具を商品として作っている職人でもあります。こうした得意分野を生かした活動も広げていきたいですね。
M先日、裕真さんが結婚式の余興で踊っているのを拝見しましたが、とても素晴らしかったです。最近は掃除芸人や引っ越し芸人など、芸人+得意分野で活躍している方が多いですよね。
浅岡本和磨であれば、DIY教室などもってこいですよ。VALORはボーカル二人ですが、秋田にはダンススクールも多いことから、スクール生たちと一緒に踊るステージを開催することも考えています。
Mpramoの成功を受け継ぎながら、男性グループVALORの活動の幅を広げていくんですね。
★次回配信★
浅野克紀さんの「ブラジル脳回転軸 vol.7#4」は10月29日配信予定です。
お楽しみに!